新着情報

ユニーク講義2016「自分の期待を実現する力=『意思決定力』の講義」

■「交渉のプロ」による講義

 

_DSCF5755

 

人気商品が生まれると必ずと言って良いほど登場するのが「コピー商品」。コピー商品が売れれば売れるほど、本当の商品の売り上げは減ってしまいます。会社の商品や技術、アイディアを守るためにはさまざまな交渉を経て適切な内容の契約を結ぶことが必要です。NECにて研究開発から知的財産部門に転じてさまざまな交渉を行い、現在は調査分析会社にて顧客の問題解決に携わっている三好陽介氏を、2016年度の客員教授としてお招きしました。授業では「意思決定」をテーマに、まず自分の「希望」や「期待」を整理して合理的な主張や目標にまとめる方法や、それに対する他社(他者)の考えや外部の状況を踏まえ、メリットとデメリットを比較し合理的な意思決定をする方法、さらには心理面の影響も踏まえて、交渉を成功させる方法などについて学んでいきます。各回の授業は、講義に続き簡単な演習を行う形で展開されます。

 

 

_DSCF5765

 

■自分の思い通りの状況をつくるためには…

 

授業の最終回にはこれまでの授業での学びの集大成として、実際のビジネスの現場を想定した「模擬交渉」が行われました。実際に交渉の登場人物を演じることで、身に着いた「意思決定力」や「交渉力」を発揮してもらいます!

今回は学生全員が「時計コレクター」と「時計店店主」に分かれて交渉しました。価格の交渉だけではなく、たとえばコレクターはコレクター仲間の中で一目置かれていて、友人を店に紹介できることや、時計店はメーカーからの仕入れ能力や新商品の発売情報など、相手にとって自身が魅力的な存在であることを伝え、単に「高い・安い」だけでなく多面的に相手を評価したうえで、自分にとって望ましい内容での合意を目指します。

学生たちは自分たちの目標が達成できるように、交渉の材料を集める必要性に気付き、それまでの授業で習った「意思決定の方法」を実際に使いこなしていきます。

 

_DSCF5735

 

■相手の心の動きを予測する

 

もちろん交渉をする相手は「人間」。自分も「人間」です。どちらも「心(心理)」を持った人間であり、機械ではありません。そのような心理の動き、心理への影響も考慮に入れながら、交渉は進められていきます。

合理的な意思決定と心理のマネジメント。学生たちも、授業を経ていつの間にかしっかりとした意思決定のできる「交渉上手」に成長していました。普通の講義では得にくい能力が、ユニーク授業の中で培われていくのです。

 

_DSCF5743