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8月5日 オープンキャンパス報告② 模擬講義体験記「カラーと消費者心理〜色を使った商品戦略のネタばらし〜」

第8回目の「TFU OPEN CAMPUS 2018」が8月5日(日)に開催されました!

今回は、花尾先生(経営学科准教授)による模擬講義についてレポートします。

レポートを通じて、大学での勉強をイメージしてみてください。

花尾 由香里 先生

 

(花尾先生)今日の講義は「消費者行動論」の話です。今やカラーは、ビジネスに欠かせない要素となっています。最近の商品はカラフルなものが多いことに気がつくと思います。企業にとってカラーは戦略になっているのです。きっかけはユニクロです。50色フリースが話題になりました。実際に売れる色は50色の中の数色ですが、50ものカラフルな色がディスプレイされていることで非常に目立って、お客さんを呼び寄せる効果があります。

 

【FUJIMAGA】色が人間の身体や心に及ぼす影響の研究が進んでいるそうですよ。

 

(花尾先生)味覚にも色は影響します。例えば、ピンク系の色は甘みを感じさせます。ゼミで実験をしてこの効果を検証してみました。同じ飲み物を黄色のコップとピンクのコップに入れて飲んでみたところ、黄色のコップだと「すっぱい」と感じ、ピンクのコップだと「甘い」と感じる結果になりました。

 

(花尾先生)色の特性を活かした戦略のひとつが「明度」です。明度は重さに影響します。

 

(花尾先生)他には「彩度」(あざやかさ)です。彩度が高い商品は楽しい気分を高める効果があります。その結果、消費者の購買意欲を駆り立てることができます。あとは、暖色と寒色の活用ですね。あたたかみのある暖色系の色は、食欲を増進する効果があります。反対に、寒色系の色は食欲を減退させる効果があります。HEINTZ(ハインツ)というケチャップの会社が寒色ケチャップを出したところ、逆に子供たちの興味を引きつけてヒットしたという逆説的な事例があります。

 

(花尾先生)消費者心理がビジネスに役立つことがわかりましたでしょうか。消費者の心を理解することで、売れる商品や売れる方法を模索するマーケティング戦略に活用することができるのです。