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9月23日オープンキャンパス報告①「日野町魅力化プロジェクト2018 × 実務IQ」

第10回目の「TFU OPEN CAMPUS 2018」が9月23日(日)に開催されました!

本学の企業ビジネス研究同好会に所属する学生たちが、経営学を実践して地方創生にチャレンジしました。今回は、その活動報告の内容を一部抜粋してお伝えします。机に向かうだけが大学での学びではないということがわかると思います。

渡辺泰宏先生(経営学科准教授)と同好会の学生

 

(渡辺先生)企業ビジネス研究同好会は、学科や学年の枠を超えた有志のメンバーによって活動しています。地方創生を研究テーマのひとつとしていて、地方が抱える問題を経営学で解決することを目標としています。2016年から鳥取県の日野町と連携をし始めました。地元の人が気が付かない魅力を引き出して、観光客や人口を増やすことで地域の活性化につなげていくビジネスプランの提案を行いました。

 

(学生)日野町の課題として3つ取り上げました。 ①農業の後継者不足。②金持(かもち)神社という有名な観光地があるものの、こうした一部の観光地に人やお金が集中してしまうこと。③移住・定住者がいないこと。人がいないと地域に活力は生まれません。そこで、我々が提案したビジネスプランは、 「カスタマイズ週末農家」です。 ビジネス・コンセプトは、近隣都市(米子市・松江市など)に住む人々を対象に空き家を利用した週末農家の提案です。このプランの基になったものが2つあります。ひとつは「週末農家」で、もうひとつは「クラインガルテン」です。まず、「週末農家」とは、市街地にある畑や郊外にあるレンタル農園を年間契約で借りて、作物を収穫できるまで育てることができるというものです。レンタル料を支払えば農地が利用できるので必要な資金が少なくてすみ、低いリスクで気軽に農業を始めることができるメリットがあります。次に、「クラインガルテン」 とは、滞在型の市民農園のことで、全国での利用者は50万人を超えています。別荘の役割も果たし、地域の緑地保全や子供たちへの豊かな自然教育の場となります。

 

(学生)空き家をゲストハウスに改修し利用できるようにします。ゲストハウスと農地を農業に興味のある個人や団体を対象に貸し出します。通常の週末農家とは違う利点は、泊まれる場所があるということ。そして、自分好みにカスタマイズが可能であるということです。例えば、イングリッシュガーデンにあこがれている利用者であれば、農地でハーブを育てることができますし、ゲストハウスにも好きなインテリアを置いて英国調に統一することなどができます。農地とゲストハウスを管理・存続させるために管理会社を設立します。 業務内容は、利用者不在時の管理、民家のオーナと利用者の仲介、地元民アルバイトの雇用などです。また、人手不足で悩む地元農家さんの農作業を担うことで、週末農家の利用者が少ない場合でも収益を上げることができます。

(渡辺先生)ビジネスとして成立させるにはまだまだ詰めなければいけないところが多々ありますが、プロジェクトに参加してみてどうでした?

 

(学生)他大学の学生との交流から刺激を受けました。

 

(学生)都市部で生活しているだけではわからないことがたくさんありました。地方の現状を自分で見たり聞いたりしたことは良い経験になりました。

 

(FUJIMAGA)アイディアは何もないところから生まれるわけではないのですね。既に存在しているものに適切なアレンジを加えることで劇的な効果を発揮させることができます。ただし、既存のものに気が付くには社会での出来事に対してアンテナを張っていないといけませんし、アレンジの加え方も対象のことをよく理解していないと適切なものにはなりません。彼らの経験はこれらのことを強く意識づけて、今後の学びを促進するものとなるでしょう。