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【模擬講義体験記】すべてはシステムからはじまった!-組織の概念から成功するための施策を考えてみよう-

オープンキャンパスでは経営学科、イベントプロデュース学科、それぞれの教員が普段の講義をコンパクトにまとめ、模擬講義を行います。高校生の皆さんと年齢が近い学生広報スタッフにも模擬講義を受けてもらい、高校生目線で模擬講義の体験記を書いてもらいました。今回は第6回オープンキャンパスのプログラム、「すべてはシステムからはじまった」をレポートします。

 

 

【FUJIMAGA】経営学は企業について勉強するものですよね?

 

【山口先生】企業は組織であり、経営学では企業をシステムとして捉えます。そこで、システムとはどのようなものか考えてみます。企業としての全体のシステムは、同じ性質を持つ下位システムの集合体です。企業は原材料などを仕入れて生産を行い、製品を作ります。このようにシステムとしての企業は、インプット→変換→アウトプットを行います。

 

【FUJIMAGA】システムにも良い悪いがありますよね?

 

【山口先生】良い組織という場合、例えば、少ない原材料でたくさんの製品が作れたり、安く原材料を手に入れて、高く製品を売れることが思い浮かびます。これはすなわち、最適な変換方法を見つけられるかどうかがポイントになります。

 

【FUJIMAGA】最適な変換方法はどのように見つけられるのでしょうか?

 

【山口先生】古い経営学では、その方法を色々と研究していました。しかし、最適が見つかったとしても問題が発生したのです。企業の外の世界を環境と呼びますが、その環境が変化したため、せっかく見つけた方法が最適ではなくなります。

 

【FUJIMAGA】環境が変化する度に最適な方法を見つければ良いのでしょうか?

 

【山口先生】環境は常に変化するので、その度に変換方法を変えていたのではきりがありません。さてどうすれば良いでしょうか?それは、環境からの変化が変換部分に伝わらないようにすれば良いのです。一番簡単な方法は、例えば在庫を持つことです。

 

 

【FUJIMAGA】そうか!在庫があれば原材料が手に入らないといった環境変化の影響が少なくてすむんですね!

 

【山口先生】しかし、話は単純じゃありません。在庫を持つには、倉庫や保険料が必要なためコストがかかります。こうしたことから、トヨタ自動車などは在庫を持たない生産方法を開発しましたが、そもそも在庫できないもがあります。例えば、人間や電気です。

 

【FUJIMAGA】またもや問題発生ですね…

 

【山口先生】この場合、環境に影響を及ぼしてその影響(波)を小さくする工夫をします。例えば、一定の数量、一定の値段で原材料を確保できるように部品供給会社と契約をします。

 

 

【FUJIMAGA】これで問題解決ですね!

 

【山口先生】契約では言うことを聞いてくれないかもしれませんよ。部品供給会社を子会社にしてしまえば言うことを聞いてくれますが、子会社を作るのにはお金がかかります。ここでのポイントは、言うことを聞いてくれるかどうかなので、子会社ではなくて下請けで良いわけです。

 

【FUJIMAGA】下請けはどうして言うことを聞いてくれるのでしょうか?

 

【山口先生】下請けは、自分のところの製品を親会社に対して100%販売しているからです。これが依存関係です。このように他の組織に依存しているとその組織の言うことを聞かないといけません。ということは、重要で希少な資源を持っている組織が強いということがわかりますよね。そのような組織に他の組織はどのように対抗できるのか?このように一つのアイディアから様々な理論が出てきます。機会があればまた別の理論をご紹介したいと思います。

 

【FUJIMAGA】今回の理論は組織(システム)を取り扱っていましたが、ここに人間が登場するとまた色々な考え方が出てきそうですね。入学後、最新の理論について学びたいと思います。

 

◎模擬講義動画

 


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